会食恐怖症と向き合う若者の話


  1. 要約
  2. Grandprixがこの記事から思うポイント

1. 記事の要約

長野県内で子どもや若者の困難に焦点を当てた「2024長野の子ども白書」が発行されました。この白書の第1章「子どもの声に応答する社会に」では、さまざまな生きづらさを抱える子どもたちの声が紹介されています。中でも、人との食事に極度の不安を感じる「会食恐怖症」に苦しんだ大学生、桜子さん(21歳、仮名)の体験が取り上げられています。

会食恐怖症の始まりは、保育園時代の「絶対完食」の圧力でした。桜子さんは、食事を完食できず、担任から公開での謝罪を求められた経験がトラウマとなり、家族以外の人との食事が怖くなってしまいました。小中学校を通じて、残食した際の不安が続き、吐き気を催すこともしばしばありました。

高校時代は、食事の誘いを断るために嘘をつくこともあり、交際中のデートでも食事を避けていました。しかし、大学での転機が訪れます。精神福祉の講義で自分の会食恐怖症について語ったところ、教員から「社会に適応する必要はない」との答えが返ってきました。

この言葉がきっかけで、桜子さんは少しずつ外食する楽しみを見出し始め、現在では友人とのカフェ巡りを楽しんでいます。彼女は社会福祉の分野でのキャリアを目指し、大学院への進学も考えています。

このエピソードは、子どもたちが自分の苦しみを言葉にする難しさと、周囲の大人がそのサインを見逃さず、支援する重要性を示しています。大阪公立大学の伊藤嘉余子教授は、社会に「当たり前」などないとの意識を持つことの大切さを訴えています。桜子さんの物語は、異なる視点を持つ大人たちがいること、そして彼らが世界の見方を変えてくれることを、苦しむ子どもたちに教えています。

ー https://news.yahoo.co.jp/articles/113227ca395db46e4ae28887edd44202acf9a0e3 を要約 ー


2 Grandprixが思うこの記事のポイント

この記事を読んで2つ思ったことがあります。

① 多様な子ども

 昔と比べて、多様な子どもが増えてきているなと担任をしていて感じています。それは、性格や行動のところだけでなく、障がいや特性のあるなどといったことです。自分が今勤めている学校では、知的障がいのある子どもが一般の生徒と一緒の教室で勉強をするという取り組みをしています。一人ひとり違った個性や特性がある中でどう集団づくりをしていくか当初は悩んでいました。ただ、その悩みはすぐに打ち消されました。高校生となると彼ら自身でコミュニティづくりをしていくのです。彼らは他人を受け入れようとする心がすでに育まれている年代なのだと改めて思いました。また、自分ひとりでかかわるのではなく、学校全体でかかわっていくことも重要だと感じました。男女での思考の違いといったものがあります。先生によって得意不得意があります。先生たちが一つのチームとしてかかわっていくことが、子どもたちにとってこの時期の最良のアプローチになると考えます。

② 画一的な教育の限界

 自分が子どものときに比べて変わったと感じるのは、画一的な教育の限界です。右を向けと言ったら全員が右を向くといった教育はこの時代ではすでに限界を迎えています。①で話したように多様な子どもが増えているこの世の中で、全員を同じように育てることは難しいといえます。 彼らの性格や特性に合わせてかかわりを作っていくことが重要なのではないでしょうか。


ここまで、お読みいただきありがとうございました。

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